C68M+ -SV・AGSは、現代の釣りフィールドに即した高度な仕様のロッドである。これは霞ヶ浦水系をホームとする手練の橋本卓哉が考案し、15BLACK JACKとして磨き上げてきた技術を更に進化させたものである。彼の主要戦略である「止めのライトリグ」は、ワイヤーベイトマジックとは異なるフィネステクニックを採用している。
彼が主に使うダウンショットのテクニックには、ボトムの微細な振動をラインを通して手元に伝える高い感知能力が求められる。先代モデルではSVF COMPILE-Xという超高感度カーボンテクノロジーが採用されていたが、21BLACK JACKでは更に進化したテーパーデザインを取り入れた。この新しいデザインは、キャストやファイト時のパラボリックなベンドを1点に集中させることで、より張りを感じるファストテーパーから、柔軟に美しく曲がる可変テーパーへと変わっている。
さらに、このロッドの真骨頂は、超高感度ブランクを更に向上させたAGSとCWSの採用である。DAIWA独自のカーボンガイドとカーボンクロスを使用してガイドを固定することで、ティップの微な振動を純粋に手元に伝達する。加えて、X45フルシールドの採用によりネジレを抑制し、キャストの正確性とシャープなフッキングを実現している。
その結果、21BLACK JACKはバーサタイル性能を持ち、軽めのルアーでの使用が容易になっている。ダウンショットを主軸としつつも、ライトテキサスやマルチジグ、高比重バックスライドなどの技術にも対応することができる。これは現代のハイプレッシャーなフィールドでの釣りにおいて非常に重要であり、21BLACK JACKの進化した性能を体感することが望まれる。